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奥州の歴史小説>熊谷達也 [fuzzyな日記]

8世紀の奥州に起きた、蝦夷の叛乱を題材に2編とも書かれています。出版されたのは、「まほろばの旋風」⇒「荒蝦夷」の順ですが写真は時代の古い順に掲載しました。どちらから読んでも良いと思います。
「荒蝦夷」とは朝廷に帰属していない蝦夷。主人公はアテルイの父アザマロで大和朝廷に対し叛乱を起こします。朝廷から官位を授かり、俘囚長(朝廷に帰属服従した蝦夷の長)を務め、服従しているように装いながら蝦夷国の復権を懸け戦いを挑みます。朝廷からの役人・武士を相手に痛快とも云える戦いぶりをみせ翻弄します。
まだ頼りないアテルイも後半に登場します。作品は「まほろばの旋風」が先ですので時代を遡り書かれていますが作風にはかなり違いを感じます。
「まほろばの旋風」はアテルイが主人公になります。巫女モレ、征夷大将軍坂上田村麻呂との関りの物語です。モレが女性で登場には驚きました。高橋克彦氏の「火炎」とは異なる作品に仕上がって面白いです。最後は悲しい末路へと・・・・・89px-Monument_to_Aterui_and_More2.jpg京都清水寺に在る「アテルイとモレ」の慰霊碑です。今のは新しい物ですが、当時は田村麻呂が建立した物があったと伝えられています。アテルイの首塚は現在の大阪・牧方市に有ると伝わります、牧方は過の昔は河内国で奥州安倍氏と戦った源頼義・義家の本拠地であるのは、なんと興味深くまた縁を感じます。余談ですが映画「もののけ姫」のアシタカは蝦夷の末裔だそうです。
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やまがたん

ご訪問いつもありがとうございます
出張につき訪問&応援のみとなります☆
by やまがたん (2009-07-04 07:52) 

moz

高橋克彦さんの連作?は読みましたよ。
弾圧されているみたいで、かわいそうになりました。
by moz (2009-07-04 08:33) 

fuzzy

mozさん、コメント有り難うございます。蝦夷の小説を読むと朝廷側の理不尽な侵攻に対し怒りさえ感じ奥州贔屓になってしまいますね。高橋氏の「火炎」の最後には、ほんと涙してしまいます。

by fuzzy (2009-07-04 10:39) 

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