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奥州の歴史小説>高橋克彦氏その3 [fuzzyな日記]

今回は「炎(ほむら)立つ」をご紹介します。平安期奥州蝦夷(エミシ)と朝廷・源氏の壮絶な戦いから奥州藤原氏の滅亡までの歴史超大作です。全九年の役では奥州安倍頼時・貞任親子VS源頼義・義家親子 奥州の支配を懸けて蝦夷の土地に侵攻する源氏軍に安倍氏は奥州蝦夷の威信を懸け戦いを挑みますが、出羽清原氏が源氏方に加担し安倍氏は滅亡してしまいます。奥州の覇権は源氏かと思いきや清原氏へ・・・・
後三年の役では清原氏の内紛に源義家(八幡太郎)が奥州藤原氏の祖経清の遺児清衡(安倍氏滅亡後清原氏の養子となる)に助力し清原氏を滅ぼします。その後は清衡が平泉を中心とした奥州帝国を築き大いなる繫栄をしますが、源義経に絡み鎌倉幕府によって泰衡の代で藤原氏が滅ぼされてしまいます。奥州の歴史には蝦夷と源氏との連鎖が脈々とあったのです。安倍氏・清原氏・藤原氏VS源氏の歴史なのです。「炎立つ」は1993年にNHK大河ドラマにて放映されました。
homura.jpgsora3_4988102354633.jpgmap_kankei.gif奥州安倍氏・清原氏・藤原氏の系図 map_fujiwara.gif平安期の奥州の地図です。奥州の支配を企てた蝦夷を蔑視する大和民族が蝦夷討伐を繰り返し行いました。悲しい歴史舞台です。近年の研究では蝦夷はアイヌ民族と違いほぼ大和民族と同様な民族とされていますが当時は、奥州は辺境の地で都では蛮族の地とされていたのです。色白の東北美人には蝦夷の血が流れています。「炎立つ」是非お読みいただき、奥州東北のファンになって頂きたいと思います。
次回紹介する作品は「天を衝く」です、戦国末期に時代は飛び、九戸一族(蝦夷の血が流れている)豊臣相手に一戦を交える、秀吉を恐れさせた武将の物語です。
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